アメリカが日本に原爆を投下することを決めた理由としては次のようなことが考えられます。
- 多くのお金や人手をかけて原爆をつくったので、原爆の力を調べたかった。
- 戦争が長くなって、日本に上陸して戦うことになったら、アメリカの兵隊がたくさん犠牲になるので、早く日本を降伏させるために原爆を使った。
- アメリカがソ連に対して、戦争後の立場を優位にするために使った。
さらに原爆を投下する都市を決めるとき、次のような都市にしたと言われています。
- 原爆の投下により、日本の国民が戦争を続ける意志をなくさせるような都市
- 日本の軍隊や工場などがある都市
- 空襲による被害を受けていなくて、原爆の力や効果が分かりやすい都市
こうして最初は、東京や京都など17都市が検討され、最終的に広島・小倉・長崎が投下目標となりました。
長崎は16世紀にポルトガルの船が来て、貿易がさかんになり、キリスト教の信者が増えていきました。江戸幕府は、神の前では人はみな平等とするキリスト教を恐れ、キリスト教や外国との交通、貿易を禁止しました。しかし、キリスト教を広めないというオランダと中国だけは長崎で出入りが許され、長崎は貿易港として外国文化が入ってきて発展しました。明治時代になると、海上交通の発達にともなって造船所が作られ、戦争中には戦艦や兵器がつくられていました。
長崎が投下目標に選ばれた理由として
- 空襲の被害をあまり受けていなかったので、原爆の力を調べるのに都合がよかったこと
- 造船所、製鋼所、兵器をつくる工場が集まっていたこと
などが理由として考えられます。