抗議文

2000年11月04日

ロシア連邦大統領
ウラジミール・プーチン 閣下

長崎市長 伊藤 一長

 貴国が10月20日と27日、2回の臨界前核実験をノバヤゼムリャ島で実施していたとの報道に接しました。
 新たな核兵器開発につながる臨界前核実験を強行している貴国の姿勢に対して、原爆被爆都市の市長として、強い憤りと怒りをもってここに厳重に抗議します。
 11月1日に、国連総会第一委員会において、包括的核実験禁止条約(CTBT)の2003年までの発効など、核兵器廃絶の具体的道筋を盛り込んだ、決議案が採択されました。核兵器廃絶に向けて、国際的に努力が行われているこの時期に、貴国が核実験を強行したことは、私たち長崎市民をはじめとする国際社会の期待を大きく裏切るばかりでなく、かつての米露核軍拡競争の再燃さえ、危惧せざるをえません。
 世界が真剣に人類の将来を考える時、人類の滅亡をもたらす核兵器は、廃絶されなければなりません。
 11月17日?20日に、長崎市において世界のNGOが一堂に会して「核兵器廃絶―地球市民集会ナガサキ」が開かれます。この会議において、私たちは「長崎を世界最後の被爆地に」との願いをもって核兵器廃絶に向けた具体的取り組みについて国家の枠を越えて話し合います。
 貴国におかれましても、自ら核兵器を廃絶する政治的意志を表明して、核兵器のない21世紀を実現するために主導的役割を果たすよう強く求めます。