抗議文

2000年12月15日

アメリカ合衆国大統領
ウィリアム・J・クリントン 閣下

長崎市長 伊藤一長

 本日、貴国が、ネバダの核実験場において臨界前核実験を実施したとの報道に接しました。
 貴国が、核兵器廃絶を願う世界の人々の抗議と中止要請を無視して、今年5回目、通算13回目の臨界前核実験を強行したことに対し、被爆都市の市長として強い怒りをこめて抗議します。
 去る11月17?20日、5000人を超える世界の反核NGOが被爆地長崎に集い、「核兵器廃絶―地球市民集会ナガサキ」が開催され最終日に採択された長崎アピールでは「未臨界実験などすべての核兵器実験の禁止」等を訴えました。
 集会における議論の中で貴国の実験の目的が既存の核兵器の維持管理というよりむしろ新型の核兵器の開発にあることが指摘されました。
 貴国は、臨界前核実験を正当化することを即刻中止し、今年5月のNPT(核不拡散条約)再検討会議における最終文書で合意された「核兵器廃絶に向けた明確な約束」を実行するために、核兵器全面禁止条約の早期締結に向けた多国間交渉を始めるよう強く求めます。
 貴国におかれましては、原子爆弾の惨禍に苦しんだ長崎市民の平和への願いを厳粛に受け止め、一日も早い核兵器廃絶に向け努力するよう要請します。