戦略核兵器削減条約(START)

  • 東西両陣営が対立していた冷戦の時代、アメリカとソ連の間に際限のない軍備拡張が続いてたが、1987年12月にアメリカとソ連は、中距離核戦力を廃棄する「中距離核戦力(INF)全廃条約」に署名した。これは、地上配備の射程500~5500㎞の弾道ミサイルと巡航ミサイルを全廃するものである。 1988年6月に条約を発効した後、3年後の1991年5月には両国は廃棄を全て完了している。
  • 1991年7月には、保有する戦略核弾頭数を6,000発までに削減することなどを規定した「第一次戦略兵器削減条約(STARTⅠ)」に両国は署名したが、 STARTⅠが発効する前にソ連が崩壊し、ロシア以外にカザフスタン、ベルラーシ、ウクライナにも戦略核兵器が配備されていたため、1992年にSTARTⅠを適用するよう定めたリスボン議定書にこれら4か国が批准し、STARTⅠとともに1994年12月に発効した。 合意された内容は期限内に達成され、アメリカの戦略的核兵器は約6000発、ロシアは約5,500発の水準まで削減され、両国は2001年12月にSTARTⅠに基づく義務の履行を完了したことを宣言している。
  • STARTⅠの発効を待たずに、1992年6月にはアメリカとロシアの間でSTARTⅡの基本的枠組みが合意され、1993年1月には両国は、「第二次戦略兵器削減条約(STARTⅡ)」に署名し、両国の戦略兵器核弾頭数(射程5,500㎞以上)を2003年までに3,000~3,500発までにに削減することなどに合意した。アメリカは1996年1月に批准したが、ロシアは未批准。1997年3月に、ヘルシンキで行われたアメリカとロシアの二国間サミットにおいて、STARTⅡ条約の発効後には、2007年12月までに双方の核弾頭数を2,000発~2,500発にすることなどの基本的要素を含むSTARTⅢの交渉を開始することに合意した。1997年9月には、削減期限を2007年まで延長することを定めたSTARTⅡ議定書に両国は署名した。ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大やユーゴ空爆に反発して審議が遅れ、2000年4月に条件付きでSTARTⅡ議定書に批准している。アメリカは1996年1月にSTARTⅡを批准したが、同条約を修正したSTARTⅡ議定書については批准していないため、STARTⅡは発効せず、STARTⅢの交渉も進展していない。